キングダム第1話 無名の少年ネタバレ

孤児同士の激しい打ち合い

ここは中国、

500年間、戦争に明け暮れていた時代があった。

そう、春秋戦国時代である。

中華西方の国に秦という国があった。

そこに二人の少年がいた。

どちらも無名。

それもそのはず、

二人共戦争孤児なのだ。

それでも生き延びられてこれたのは、

ある役人(里典)に奴隷のように扱われながらも、

育ててもらっていたからだ。

二人共、一応名前はある。

一人は信でもう一人が漂という。

二人とも、使いに出された時は

いつも途中でさぼって、

剣の練習をしていた。

互いに木剣を持って

激しい打ち合いを

していたのだ。

昌文君という大臣

ある日、

その激しい打ち合いを見て、

一人の男性が近寄ってきた。

立派な口髭と顎髭、

高貴そうな出で立ち、

威風堂々な風貌は

いかにも高貴な身分と分かる

男性だ。

その男性の問いかけに、

信と漂は威勢よく答えた。

ハッタリにも近い

大風呂敷で答えたのだ。

しかしその答えにその男性は

感動したようだ。

二人が里典の家に戻ってみると、

里典からの扱いがいつもと違っていた。

その違いに二人はとまどったが、

その理由はすぐ分かった。

どうやら、さっきの男性は

昌文君という王宮に侍る

大臣だったのだ。

その大臣が、漂を王宮で

士官させようとしたのだ。

しかし、漂はすぐには納得しなかった。

何故なら、信も漂と同じくらいの力があり、

自分が士官するなら信も一緒にという

考えがあったからだ。

そういうこともあり、

漂はあえて即答することを避けて、

1日考えさせてくれるように頼んで、

了承された。

最後の仕合い

その夜、漂は士官することを信に打ち明けた。

そうなると、二人はしばらく仕合いはできなくなる。

それで、2勝分ということで、最後の仕合いを

することにした。

ほぼ互角の腕前同士の仕合いだ。

最後の仕合いも激しい打ち合いに

なったことだろう。

不吉な噂

漂が都に行って、1ヶ月が経ったある日、

信は旅の商人同士の噂話しから、

不吉な話しを耳にした。

王宮内で、内紛が起きたらしいのだ。

王の弟が王座を奪おうと陰謀を企てていたのが

ついに実行に移したというのだ。

しかも、昌文君という大臣は

大王の側近中の側近なので、

王弟派に最初に狙われるだろう

ということなのだ。

それで、漂は既に殺されているのではないか

という噂なのだ。

苦悩する信

その夜、信は部屋の中でうずくまって考え事をしていた。

そして、必死に漂が死ぬはずがないと思い込もうとしていた。

信は、ドアの外でコンという音を聞いた。

誰か来たのかなと思ってドアのところまで歩いて、

ドアの前に立った。

信は少しためらったが、ドアを開けた。

すると、そこには、一人の少年が血を流して

倒れていた。

信は、漂と大声で呼びながら近寄り、抱き起こした。

そして、医者を呼ぶように頼んだ。

漂は信を制止して、信にある地図を渡した。

そして信にそこへ行けと言った。

漂は、信に地図を渡して託したぞ!

と念を押して、

信の腕の中で息絶えてしまった。

タイトルとURLをコピーしました